戸建住宅は断熱性能においてマンションには劣ることは否めません。それは、住居スペースに対して外気に触れる面積が戸建住宅のほうが圧倒的に大きいからです。
それでも省エネや結露防止策として、できるだけ断熱が施されているにこしたことはありません。
また結露は、建物の寿命に関わる問題です。
ここでは、中古戸建を選ぶ際の、断熱と結露に関する注意点を紹介します。
- 断熱材はどこまできちんと施されているか
- 新築とは違って中古の場合は壁の中まで確認することはふつうはできません。断熱材は壁の中にあるものなので、全てを確認することは困難です。従って、見られる部分だけをよく観察して、全体の施工状況を予測するという方法になります。
ポイントは、屋根裏と床下。上下きっちりと隙間なく断熱材が届いているかを確認しましょう。そもそも、家の断熱は窓・サッシ・給気口なども含めて「隙間なく」対策がとられて100点満点効果を発揮します。戸建は100点をとるのは難しいのですが、屋根裏と床下に見えている断熱材の施工状態が極端に悪ければ全体も悪い可能性があると考えてよいでしょう。
できるなら断熱材のにおいを嗅いでみてください。床や天井の点検口からビニールホースを差し込んで嗅ぐと良いようです。その際カビ臭がしないかチェックしてください。
また、壁に触れてみてひんやり冷たく感じたら、壁の中が空洞、つまり断熱施工がずさんである可能性があります。床下から壁の中へ空気が漏れ出てまわってしまう現象(冷気貫流)です。ただし、「エアサイクル住宅」であったら夏と冬で空気の貫流をコントロールすることによって壁の温度を調節する機能をわざと付加させているので、これとは異なることを確認してください。
また一般に、2×4工法、ペアサッシ、住宅金融支援機構(旧住宅公庫)の省エネ設計などの仕様になっている中古戸建は、そうでないものよりも断熱性能は高いとされています。
古い中古住宅ではまったく断熱が施されていないケースもありますので注意してください。
- 結露の現状の把握
- 屋内の壁をよく観察して、シミやニジミがないか確認してください。結露を起こしている場合は、茶や黒のカビが発生していることが多いです。クロスを新しく貼り替えていても、窓枠の周囲やクロスの切れ目、コンセントの周囲などにめくれや変色が生じていないかよく見てください。また、湿気と乾燥を繰り返すことによって生じる壁面の凹凸がないかもチェックしましょう。
結露が発生しやすいのは、北側や妻側の部屋の壁、収納の中、普段冷暖房をしない駐車場などの上の部屋などが代表的。特に住宅密集地に建つ家の北側の部屋などは要注意です。換気扇などの換気対策が万全に施されていないとほぼ100%結露を起こします。北側などに限らず、いつも日陰になる部屋も注意が必要です。見学時には一旦照明を全て消した状態で日当たりを確認したほうが良いでしょう。
また床下も結露を起こしやすいといえます。これは床板や躯体の腐食の原因になるので、防湿対策(防湿シートor防湿用コンクリートの打設、通気口など)の有無もヒアリングなどで確認しておくと良いでしょう。
あまりに結露がひどい場合はそれこそ断熱構造に問題があることが多く、簡単な補修では直らないので避けたほうが無難といえます。逆に、ごく一部の結露ならば、換気や除湿などによって改善できることがあるので、その部屋の使い方などもヒアリングしておくと良いでしょう。